リラクゼーションやマッサージでほぐすべき筋肉の選別!日常生活で動きやすい身体へ向けて
- shoo hee
- 2022年4月20日
- 読了時間: 7分
更新日:2022年4月28日

【目次】
1.リラクゼーションとマッサージの違いとは?
2.リラクゼーションやマッサージは何のためにしているのか?
3.どういう状態の筋肉にアプローチする?
4.揉み返しとの関連
5.短縮した筋肉と伸張した筋肉との違い
6.症状のある部位が必ずしも問題になっているとは限らない
7.仕上げは自ら動く(自動運動)ことも大切!
1、リラクゼーションとマッサージの違いとは?

リラクゼーションとマッサージの違いについて、私なりにお伝えします。
☆マッサージとは、a軽擦法(けいさつほう)、b強擦法(きょうさつほう)、c揉捏法(じゅうねつほう)、d叩打法(こうだほう)、e振戦法(しんせんほう)、f圧迫法(あっぱくほう)という手技の方法があります。
それぞれa〜fまではどういったものかと言いますと、
a:手の様々な部分を使用して、患者の皮膚に密着させ軽くなで、さする方法のことをいう。循環系に対して効果的で、患者に爽快感を与える手技。
b:指先や母指頭を力強く押し付け深部の組織へ環状にもしくは横走性にもむ方法。場合によっては手のひらの縁の部分を使用することもある。局所の循環改善、しこり・瘢痕の剥離促進の効果がある。
c:揉捻法(じゅうねんほう)ともいう。筋肉をつかみ上げながら弧を描くようにもむ方法。効果は筋機能を促進、萎縮を予防、麻痺した筋の機能回復。
d:手のひらや指で交互にリズミカルに叩く方法。一般的には、筋の走行に対して直角に叩く。軽く速く叩くことで、筋の瞬間的収縮の促進と一時的な神経の興奮が行える。
e:振動法(しんどうほう)ともいう。手のひらや指を患者の皮膚に密着させ、微細な振動を起こし、筋に急速に刺激を与える方法。市販のマッサージ器の類はこの振戦法に準ずるものがある。
f:手のひらや指先を患者の皮膚に当て、間欠的もしくは持続的に圧迫する方法。強度や時間の加減によって、効果が異なってくる。神経の興奮や鎮静、自律神経系に作用させることもある。
~コトバンクより~
aからfまでそれぞれ異なった方法で、筋肉をほぐしアプローチを行います。筋肉をほぐすために昔から考案された方法なのですが、これらの方法を駆使して筋肉にアプローチします。
循環系の促進であったり、麻痺した筋の機能回復、神経の興奮や鎮静、自律神経系にも作用するといった効果があります。
☆リラクゼーション【英語:relaxation、動詞形:relax】についてです。
『休養』、『娯楽』、『弛緩』などを意味する英語。
『息抜き』、『くつろぎ』、『緊張を解くこと』 ~Weblio辞書より~
マッサージよりもどちらかというと、『筋肉や自律神経系を緩和する』という神経を鎮静化するという意味合いが強いかと思います。リラクゼーションで『神経を興奮させたり、筋収縮を促す』といった意味合いにはなりにくいと思います。
一つ言えるのは、ネット検索でも出てきますが、マッサージは国家資格を保有した方の施術であり、リラクゼーションは民間資格の方が施術を行なったときに使用する用語の分別だと思っています。
もう一つ言えることは、片麻痺や術後の患者様で神経が亢進しているような方々へは、筋と腱の移行部にあたる箇所を徒手にて圧迫することで、神経の抑制が働き結果的にリラクゼーションが身体の反応として出るといった考えもあります。
2.リラクゼーションやマッサージは何のためにしているのか?
ここで問題となってくるのが、どういう状態の筋肉に対してほぐせば良いのか?という疑問が浮かび上がります。
さらにどういう筋肉をほぐせば、日常生活などで動きやすい身体に生まれ変わるのか?ということを念頭に考えていく必要があります。
私は、筋肉が緊張している部分があったり、硬くなっていて伸び縮みしにくくなっている部分があると、身体は動かしにくくなると思っています。したがって、緊張の高い筋肉や硬くなった筋肉を緩和することができれば、動きやすい身体へと変化していきます。
2.どういう状態の筋肉にアプローチする?
ヒトは二足立ちで二足歩行が日常で行われています。からだ(骨格)は、立位姿勢をイメージした時に足の骨から上に順番に脛(すね)、太ももの骨、骨盤、背骨、肋骨、頭蓋骨と下から順に乗っかっている状態となっています。

歩くことにおいては、筋力はほとんど要しませんが、立位保持においては抗重力筋(こうじゅうりょくきん)といわれている筋群の力は必要になってきます。立ってバランスを保つためには、筋肉だけではない要素も含んでいますが、ここでは筋肉のみでの関与についてお話をさせて頂きます。
ヒトが立つためには、足底腱膜など(足裏の筋肉)も非常に関わっています。ここでは話をややこしくさせるので、足底部の筋は置いておきます。
前後のバランスで考えると、前側の筋群(例.大腿四頭筋、前脛骨筋など)と後側の筋群(例.ハムストリングス、下腿三頭筋など)が引っ張ったり、押し合ったりと拮抗してその立つ姿勢が保たれているといえます。この前後のバランスが良いほど、関節に負担がきにくいので、関節への炎症は起きにくいです。
左右のバランスで考えると、外側の筋群(例.大腿筋膜張筋、中殿筋、腓骨筋など)と内側の筋群(例.股関節内転筋群、後脛骨筋など)がお互い作用し合って、姿勢保持に関与しています。
筋肉は伸張(伸びて)して人体の骨を支えているモノもあれば、短縮(縮めて)して人体の骨を支えて力を発揮して、役割が変わってきます。
伸張して骨を支えている筋肉は、イメージで考えたときにセラピストが手のひらや指など徒手で圧迫を加えたりと、マッサージを行うとどうなるか読者の方は想像できますでしょうか? 伸張して支えている筋肉を徒手圧迫などでほぐすと、筋肉はさらに伸張してしまって力を発揮しにくい状態になってしまうことが想像されます。これが痛みであったり、動きにくくなる原因であったりします。
したがって短縮している筋肉をほぐすというのが、基本的に良いと考えています。
3.もみ返しとの関連

上記で述べました、伸張されている筋へ徒手圧迫を行ったりしてほぐすことをすると、もみ返しになる可能性が高くなります。
●もみ返しはどんな痛みがあるの?
・動かしたら痛い
・息をするだけでも痛い
・からだがだるくなる など
断面積の小さい筋肉に対して、相当量の多い刺激で筋肉を圧迫することでも、筋そのものに炎症が起き、これがもみ返しとなって痛みを引き起こしてしまいます。
4.短縮した筋肉と伸張した筋肉との違い
ヒトには解剖学的機能肢位というのがあります。この肢位というのは、おおよそ肩甲骨と脊柱(背骨)間の距離、骨盤の前と後ろの突起となった骨部分の距離間はある程度決まっています(もちろんその他にも骨指標となる部位はあります)

触診で確認もしますし、もしくは視診により左右差で判断したりもします。
これらの骨間同士の距離が長くなると、その骨間にある筋肉は伸張しているなと判断し、骨間同士の距離が短くなっていると、その骨間にある筋肉は短縮しているなと判断します。
ここで短縮している筋肉に徒手圧迫を加えることで、された側には「いた気持ちいい感覚」があり、加えた側には「何ともいえない凝った感覚」があり、この感覚を感じたところには積極的にほぐすことで、痛みの軽減や動きにくさの解消、姿勢のゆがみ改善へ向かう可能性が高くなります。
それに対して伸張している筋肉に徒手圧迫を加えると、された側は「痛い!」「気持ちいいとは感じない」「押されている感じ」という訴えがあります。加えた側は「ただ硬い感覚で筋断面積は薄い感覚」というのが私の感覚であります。
5.症状のある部位が必ずしも問題となっているとは限らない
肩や膝に症状がある方にしても『外傷』『手術後』『疼痛』以外で起きたその症状は、『姿勢のゆがみ』や『日常生活での慢性的』に生じている症状であるため、全身を観ていく必要があります。
6.仕上げは自ら動く(自動運動)ことも大切!
短縮した筋肉をほぐした後は、姿勢のゆがみは正中方向(左右ほぼ対称)へ骨や関節は変化します。ここで受動的に筋肉は柔らかくなったので、この柔らかい状態をキープできるようにするために、自ら動いていただく必要があります。この運動方法は、その方の症状のある部位によって異なるので一概に言えません。また決まっているわけではないので、運動方法は何万通りとあるので正解がありません。
ただほぐした筋肉の走行と作用方向を考慮し、できる限りその筋に選択的に収縮と弛緩を自動運動で行えると効果的であることを念頭に行っています。
自己で行えるよう当院で練習を繰り返し、セルフケア&セルフエクササイズとして自宅などで行えると良いのではと思っています。
そうすると日常生活で起きていた、動作時の痛みや動きがスムーズとなり長期間快適な暮らしができる身体づくりへ向かっていくと考えています。
以上で今回のテーマ『マッサージでほぐすべき筋肉を選別!日常生活で動きやすい身体へ向けて』のお話をさせていただきました。
ここまで読んでくださり、心より感謝申し上げます。
もしこの記事が気に入ってくださったり、施術を受けてみたいと思った方は是非一度下記のお問い合わせ先までご連絡待ってます。
問い合わせ先:
からだとココロを調える
コンディショニングルーム 33ラボ
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